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奨学金の代理返還制度

奨学金の代理返還制度とは、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO、旧・日本育英会)から貸与された奨学金(第一種奨学金・第二種奨学金)を受けていた従業員に対し、企業が返還額の一部または全額を代理返還(JASSOに直接送金)できる制度です。

 

令和32021)年331日までは、会社が従業員の奨学金の代理返還を行った場合、従業員に対する給与課税の対象でした。

従業員は、給与のうち代理返還を受けた分に対する所得税、住民税、社会保険料が増え、手取りが減る結果となり、メリットばかりではない制度でした。

 

令和32021)年4月以降、従業員は奨学金を会社に代理返還してもらっても、給与課税されない(社保の等級変更もなし)こととなり、実質的にも精神的にも返済の負担が減りました。

企業側も損金算入できるほか、賃上げ促進税制の対象になることもあり、制度を活用するメリットが学生側、企業側の双方にとって増大しました。

 

奨学金は、奨学金という名の借金であることから抵抗感を感じる方もいらっしゃいます。

日本学生支援機構(JASSO)の令和2年度学生生活調査結果によると、JASSOの奨学金を受給している大学生の割合は49.6%、短大生では56.9%となっています。

(さらに大学などの奨学金制度の併用者・利用者がいますので、割合は高くなります。)

 

現時点で、奨学金の返還支援制度がある企業の一覧は、日本学生支援機構(JASSO)のホームページをご覧ください。

https://www.jasso.go.jp/shogakukin/kigyoshien/index.html

今後、この代理返還制度がある企業に就職することで、返済の負担が大幅に軽減もしくは免除となるメリットが出てきます。

 

この制度の経済的な効果としては、中小企業が優秀な学生を確保するため、学生の借金を肩代わりし、採用コストとして経済的に負担することにあります。

優秀な学生が確保できる大手企業は、まだ積極的にこの制度を導入するメリットは少ないかもしれません。今後の大手企業の動向を注視していきたいと思います。 

 

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