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  • 2015.01.01
  • 税制改正
  • 税務調査

平成27年税制改正大綱-マイナンバー制と税務調査

平成26年12月30日付で、平成27年度の税制改正大綱が公表されました。
法人税率軽減や、外形標準課税の課税対象の拡大にみられるように、外資呼び込みによる景気拡大、大企業(投資家)に対する政策サポートが色濃く反映される内容となっています。
一方で、中小零細企業の経営継続が日本経済の発展に必要と仮定した場合に、そのサポートは決して充分な内容とはなっていません。
中小零細企業の新陳代謝は、今後の自公政権下で間違いなく加速されていくとともに、地銀、信金、信組の再編も活性化していくものと予想します。
ところで、私が、税理士として今年の税制改正大綱で最も注目している改正内容は↓です。
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(国 税)
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(以下「番号利用法」という。)の改正に併せて国税通則法を改正し、銀行等に対し、個人番号及び法人番号(以下「マイナンバー」という。)によって検索できる状態で預貯金情報を管理する義務を課すこととする。
(注1)番号利用法の改正により、預金保険・貯金保険においてマイナンバーが利用できるようになるとともに、社会保障給付関係法、預金保険・貯金保険関係法令の改正により、社会保障給付事務や預金保険・貯金保険事務において、マイナンバーが付された預貯金情報の提供を求めることができることとなる。
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このマイナンバー法案は国(政治家ではなく、行政機関の役人)に権力を持たせすぎることへの懸念から、何度も廃案となっていたものです。
昨年の3月の国会で法案が可決されたものの、マスコミ報道等ではそのリスク(個人情報の漏えい、役人による不正使用、税と社会保険の制度統合、社会保険制度の制度欠陥による社会混乱など)について大きく取り上げていないため、中小企業経営者では、この法案が通ったことすら知らない方も多いように見受けます。
このような、預貯金に対するマイナンバー検索システムが確立すれば、税務調査のあり方も大きく変わり、国税当局の権限が大きく増していくこととなります。
日本の歴史上も民衆の経済活動まで全て国が補足するような状況はこれまで無かったはずです。
それは技術上の問題もありますが、それ以上に民衆が国というものを信用していなかったからではなかったでしょうか。
引き続き、安倍政権の動向から目が離せません。

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