税務ニュースBLOG

  • 2013.12.01
  • 個人確定申告

海外に転勤した人の源泉徴収と年末調整

海外に転勤した人の源泉徴収と年末調整などについて抜粋して簡単に説明します。詳しくは、池袋の大向税務会計事務所までお気軽にお問い合わせください。

 

<会社側>

■出国時年末調整

日本企業の海外進出に伴い、役員・従業員が海外支店などへ1年以上赴任する場合、会社は海外へ赴任する人が出国する日までに支払いの確定した給与の年末調整をします。その際、社会保険料や生命保険料などの控除は、海外に転勤する日までに支払われたものだけに限られます。
しかし、扶養控除や配偶者控除などは出国の時に控除の対象となる者の控除額を控除できます。控除対象となるかどうかは、①出国の時の現況、②出国の時の現況により見積もったその年の1月1日から12月31日までの当該親族等の合計所得金額により判定します。
その赴任者に確定申告が必要となる他の所得がない場合には、出国時年末調整で手続きは終了します。
海外赴任の予定期間が1年未満であれば、基本的には居住者となるため、海外勤務後に支払う給与から源泉徴収が必要となり、12月に年末調整を行います。

 

■非居住者になった役員への給与

内国法人の役員としての海外勤務に対する給与には、日本の所得税及び復興特別所得税がかかり、20.42%(復興特別所得税を含みます)の税率で源泉徴収が必要です。ただし、その役員が、支店長など使用人としての立場で常時海外で勤務している場合には、源泉徴収の必要はありません。

 

■非居住者となった使用人(従業員)への海外勤務に対する給与

日本の所得税及び復興特別所得税はかかりません。

 

■源泉徴収が必要となる場合

海外に転勤後に支払われる賞与(ボーナス)などの計算期間内に、日本で勤務した期間が含まれている場合には、日本での勤務期間に対応する金額に対して20.42%の税率で源泉徴収をします。
なお、給与等の計算期間が1ヶ月以下であれば、給与等の計算期間のうちに日本での勤務期間が含まれていても源泉徴収をしなくてもよいことになっています。
(給与等の全額が日本での勤務に対応する場合には、20.42%の税率で源泉徴収をします。)

 

■租税条約

役員の給与に対する課税の取扱いについては、いくつかの国と租税条約を結んでいますので、国内法に優先して適用されるこれらの租税条約の内容を確認することが必要です。

 

■帰国後給与

帰国後に支払う給与・賞与は、算定期間に非居住者の期間が重なっていても、その全額が源泉徴収の対象となることに注意が必要です。また、社会保険料控除、生命保険控除等は、帰国後に支払ったものが年末調整での控除の対象となります。

 

 

<海外勤務者(非居住者)>

■確定申告義務

海外勤務となり、それまで居住していた自宅を賃貸に出す場合が見受けられます。この場合、受け取った賃料から固定資産税、減価償却費などを差し引いても所得が残る場合には、確定申告をする必要があるか確認しなければなりません。所得がマイナスとなる場合には、申告書の提出義務はありません。
不動産管理会社に家賃回収を依頼した場合や、法人に貸した場合には、賃料に対して20.42%の源泉所得税が天引きされます。所得を計算し算出された税額と天引きされた税額との差額が、確定申告をすることにより源泉所得税が還付されます。

 

 

■納税管理人

海外勤務となり、確定申告書の提出や納税手続き等をする必要がある場合、その手続き等をする納税管理人を選任し、海外勤務者の住所地の所轄税務署に届出書を提出する必要があります。納税管理人は、税理士等である必要はなく、親や兄弟などを選任することもできます。

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