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令和6年度査察の概要

令和7(2025)年6月18日、国税庁のホームページで令和6年度の査察の概要が公表されました。

着手・処理・告発件数、告発率の状況

 

 

 

 

 

 

脱税額の状況

令和6年度(令和6年4月1日~令和7年3月31日)に処理された査察事案に係る脱税額は総額112億円、そのうち告発分は82億円でした。

告発された事案1件あたりの脱税額は、8,400万円(東京国税局管轄分は9,100万円)。

 

 

告発の多かった業種

 

 

 

脱税は犯罪

査察調査は、通常の税務調査とは異なり、悪質な脱税者に対して入り、懲役刑等の刑罰を科すことを目的に調査が進められます。

脱税は、犯罪です。

上記からわかるとおり、東京国税局管内では、1週間に1件以上の割合で査察調査が行われ、査察が入ると(東京地検特捜部へ)立件される確率は約60~70%です。立件されると100%有罪となります。

令和6年度中に一審判決が言い渡された件数は99件で、有罪率100%(すべて有罪判決)でした。

実刑判決のうち、消費税法違反を含むものは7人、査察事件単独で最も重いものは、懲役2年6月、他の犯罪と併合されたものは懲役9年でした。

法人税163条①では、脱税を行った場合、その行為者を罰するほか、その法人に対しても罰金刑を科するとなっています。

脱税の場合、法人税のみならず、所得税等においてもこのような両罰規定と呼ばれる形式で、法人とその行為を行った者の双方を罰することとしています。

 

 

ご質問・ご相談のある方は、査察調査対応の税理士大向(おおむかい)税務会計事務所までお問い合わせください。

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